蔵の概要
さつまごだい
山元酒造(株)
環境
自然環境豊かな地に建つ蔵元
鹿児島県北西部に位置する薩摩川内(さつませんだい)市は、海・川・山と豊かな自然に恵まれた北薩の中核都市。三方を山に囲まれた川内平野を貫通し、九州三大河川・川内川が東シナ海へと注ぎます。昔から海や河川を利用した水陸交通の要であり、古代には国府がおかれ南九州の中心地として、16世紀には南蛮貿易の港として栄え、江戸時代には商社や倉庫が建ち並ぶ商業貿易の街として栄えてきました。タイ・沖縄の蒸留技術が上陸し、芋焼酎発祥の地とも言われています。市内には、ニニギノミコトの御陵と指定されている「可愛山(えのやま)陵」やそのニニギノミコトを祀る薩摩の国の一ノ宮「新田神社」など神話歴史ロマンも溢れています。その「新田神社」の近く、川内川の支流・高城川の近くに蔵は建ちます。
歴史
創業のころからの高品質を証明する賞状
蔵の創業は大正元年(1912年)。川内川沿いの五代町14番地にて、初代・山本鶴三氏のときに焼酎の醸造を始めました。創業時より造り続けられている「本格焼酎さつま五代」の「五代」は地名でもありますが、ニニギノミコトを祀る「新田神社」とその神宮寺として建立された「五大院」にちなみ、ご利益を願って名付けられました。昭和49年に創業地から現在の工場へ移転、昭和61年には「手造り工場」を新設。伝統的な手作りの手法と最新の技術を合わせて、芋本来のまろやかな甘味・旨みが豊かに広がる焼酎を造り続けています。
造り
手造り工場における伝統の仕込み
この蔵の芋焼酎の魅力、それは芋焼酎本来の醍醐味がそのまま伝わる風格にあります。原料には火山灰土壌で育った地元産の新鮮で良質なサツマイモを、仕込み水には「長命水」と呼ばれる冠嶽山の麓の湧水を使用。地底200mまで掘り下げた井戸からくみあげられるこの水は、蔵元から20km離れた百次町から運んでいます。昔ながらの手造りの良さである「杜氏の勘」も手本とし、手造り工場では昔ながらの黒麹を使用し、首まで土中につかった甕で仕込みます。蒸溜や貯蔵法にもこだわり、木桶蒸溜や樫樽貯蔵などにもトライするなど、伝統的な手造りの焼酎造りを大切にしながら、最新の技術も取り入れ、美味しいと言われる新世代の焼酎造りを目指しています。
味わい&合う料理
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焼酎はどのような食事にも合う食中酒です。お湯割り、水割り、ロック、ストレート等、お好みの飲み方で、楽しい時間をお過ごし下さい。
蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん
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周辺情報
新田神社(にったじんじゃ) ニニギノミコトを祀る神社。創建は725年と伝えられ、薩摩国の一ノ宮として、古来より南九州の人々に信仰されてきた。銅鏡3面ほか、貴重な文化財も数多く保管。神社に隣接する「可愛(えみ)山陵」は、神代三山稜の一つで、明治7年にニニギノミコトの墳墓と指定され、宮内庁直轄で管理されている。
薩摩国分寺跡 741年の聖武天皇の詔により建立された薩摩国分寺跡。現在、総面積16,449?の公園として整備されている。14個の礎石を使った塔跡のほか、講堂跡や金堂跡など杜氏の様子を復元。