日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

松江市の袖師町から見る宍道湖の夕日。夕日百選にも選定されている。

島根県東部、山陰地方のほぼ中央に位置する松江市は、朝昼夕と静かな湖面に様々な景色を写す宍道湖と中海に挟まれた地域に広がる水の都。小泉八雲の愛した街として知る人も多いかもしれません。奈良時代に国分寺が置かれるなど古くから出雲地方の中心地であり、江戸時代には松平18万石の城下町として栄え、今も城下町の落ち着いた佇まいの街並みが色濃く残ります。茶人としても有名な7代目藩主「不昧公」松平治郷のもと市井にも茶文化が広まり、また宍道湖でとれる、シジミ、スズキ、コイなど宍道湖七珍を使った料理が花開くなど、独特の食文化を育みました。蔵は松江城の周辺、宍道湖から中海に注ぐ大橋川の近くに建ちます。


歴史

歴史

昭和3年頃の蔵

創業は明治29年(1896年)。松江藩の蝋燭を製造する「木の実方」という役所であった蔵を昭和30年に買い受けて酒造業を始めました。酒銘は五穀豊穣を祈り、芳醇なお酒が醸し出される豊かな秋となることを願い命名。以来100有余年、より質の高い酒造りを目指して邁進してきました。平成2年(1990年)には、灰持酒(あくもちざけ)の一種で、宍道湖七珍料理など出雲の伝統食に欠かせない「出雲地伝酒」を地元有志とともに50年ぶりに復活。平成13年に酒蔵で使用されていた道具を用いて改装した「試飲コーナー」をオープンし、島根の食文化を発信する一端を担っています。


造り

造り

上槽 槽の中にもろみの入った酒袋を並べていく。

「ふっくら旨く、心地よく」をモットーに酒造り。原料米は全て酒造好適米を使用しているほか、杜氏自ら《山田錦》を栽培し、米作りから酒造りまで一貫して取り組んでいます。全量自家精米し、平均精米歩合は約62%。精米機などの自動化を進めるとともに、木のぬくもりを大切にして、杉の暖気樽や麹蓋など、できるだけ木製の道具を使うようにしています。特に原料処理(米の手洗いなど)には力を入れています。相手が生き物であるからこそ機械ではなく、伝統の手作業を大切にしています。


味わい&合う料理

食

宍道湖の産物を使った御殿料理の数々
ちなみに宍道湖七珍とはスズキ、モロゲエビ(ヨシエビ)、ウナギ、アマサギ(ワカサギ)、シジミ、コイ、シラウオで、頭文字をとって「スモウアシコシ」と覚える。

「豊の秋」は出雲の酒に共通する豊醇なコクがあり、ふっくらとしたボリューム感の中に力強い旨味が秘められ、特にお燗で真価を発揮します。飲むほどに「ほっ」とするようなお酒です。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

松江は日本海、宍道湖、中国山地の幸が集まる食材の宝庫でもあります。境港で水揚げされたカニやマグロ、隠岐島近海で獲れたアジマダイなどの新鮮なお魚料理には純米吟醸『豊秋庵』の芳醇な香りが料理を引き立てます。また宍道湖で獲れたシジミの佃煮モロゲ海老の唐揚げなど、こってりとしたお料理にも『本醸造 豊の秋』なら料理の味に負けず、素材の味を邪魔せず絶妙です。自慢の出雲そばには、ふっくらと広がる旨味と相性が良い特別純米酒『雀と稲穂』がおすすめです。松江に、お立ち寄りの際は、自社調味酒(出雲自伝酒)を使ったアゴ野焼、ドラ焼、出雲そばも是非お楽しみ下さい。


周辺情報

カラコロ広場 小泉八雲が『どうしても忘れられない音だ、このカラコロと大橋を渡る下駄の音は』と書いた松江大橋近くの広場。

カラコロ工房 旧日本銀行を改築した建物の中で、さまざまな創作教室が開かれている。

松江城 1611年に築城された松江市のシンボル。桃山様式の天守閣は国の重要文化財。松江城山公園は日本さくら名所100選に選出。

水の都 松江

松江ツーリズム研究会

しまね観光ナビ 島根県観光連盟公式サイト