日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

瀬戸内に臨む寄島町

岡山県西南端、浅口市寄島町は瀬戸内に面する穏やかな海辺の小さな街です。寄島という地名は神功皇后が「風光明媚な島があるから立ち寄ってみよう」いう故事からついたといわれています。県内有数の漁港でもあり、ガザミ(カニの一種)、シャコ、チヌほか、四季折々に新鮮な瀬戸内海の幸があがり、町内にはその関連業者が200軒も軒を連ねます。この寄島町の中心にある「嘉美心」の蔵は「秘宝閣」と「渚の蔵」が並立してあり、4℃と15℃以下に管理された各ブロックで構成されています。また、寄島は備中杜氏の中心地として町をあげて酒流儀の保護伝承に力を注いでおり、蔵の構内にも備中杜氏の研究史跡である酒造研究会館跡と当時の繁栄を偲ばせるその前庭が残っています。


歴史

歴史

寄島酒造研究会館。備中杜氏の研究史跡「酒造研究会館跡」

「嘉美心」は酒蔵としては比較的若く、大正2年(1913年)に初代・藤井長十郎氏によって創業されました。2代目・松三郎氏は酒造りに並々ならぬ情熱を傾け、また信心深かったことから「身も心も清らかにして御酒を醸したい」との願いから「神心」と同音の言葉を酒銘にしました。一貫して高原価旨口造りの方向を示したのが、3代目・敦久氏と、それを忠実に形にした備中杜氏の重鎮・大島修一杜氏でした。終戦後の混乱期にもかかわらず、米をたくさん使うことでの「米旨口」の方向を示し、昭和の終わり頃、辛口酒がはやったときにも『酒一本あたり米をさらに贅沢に使う運動』を起こし、真の旨口酒を造る蔵として周知されました。平成13年(2001年)からは、「嘉美心・特定栽培米を育てる会」で地元農家と協働し、米作りからの酒造りに挑んでいます。


造り

造り

蒸米風景

「嘉美心」では「造る者もまた消費者である」という原点に立ち、安心して口にできる本物を提供することを理念としています。その造りの特徴は大きく分けて二つ。第一の特徴は米をふんだんに使うこと。単に精米歩合を上げることにとどまらず、酒粕をたくさん出し、一番ポピュラーな純米酒でも精米歩合58%、粕歩合40%前後を基本にしています。第二の特徴は徹底した冷房管理システムと空気清浄器で常に冷涼クリーンな空気を保つこと。造り中は4℃の蔵内温度を保ち、貯蔵は真夏でも本醸造以上が12℃以下、生酒はマイナス18℃で静かに眠らせています。温暖な瀬戸内の地にあって、アルプス山麓に準じた環境での醸造とその後の貯蔵管理を完璧にし、酒本来の生き生きとした姿を保っています。


味わい&合う料理

食

ママカリ

一言で表現すると「淡麗旨口」。米の旨みを存分に活かした旨口酒で、優しい口当たりが特徴です。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

嘉美心がある寄島町は瀬戸内海に面した小さな漁港であり、新鮮な海の幸に恵まれています。嘉美心のお酒は米の旨味を活かしたお酒でありますので、お刺身、天ぷらなどにもよく合います。

ママカリの酢漬け 特に岡山名物である、「ママカリ」の酢漬けはベストマッチで、「ママカリの酢漬け」のほど良い酸味と嘉美心のお酒がもつ優しい米の甘味が絶妙な調和を醸し出します。


周辺情報

倉敷美観地区 岡山一の観光名所。江戸時代、天領だった頃の名残りを残す白壁なまこ壁の屋敷や蔵が並ぶ。蔵から車で30分

倉敷チボリ公園 デンマークのコペンハーゲンにある「チボリ公園」と提携して造られたテーマパーク。車で30分

福山城 西国鎮護の拠点として1622年に築かれた城。1966年に再建され福山城博物館として、歴代藩主の遺品や備後地方の歴史と文化に関する貴重な資料を収蔵展示。車で30分

瀬戸大橋 本州と四国を結ぶ大橋。5つの島の間に架かる6つの橋梁と、それらを結ぶ高架橋により構成される。車で1時間。

浅口市観光協会

岡山観光総合サイト おかやま旅ネット