[火入れ(ひいれ)]
パスツールがワインの腐造防止に「低温殺菌法」を考えたのは、19世紀半ばのこと。日本酒の世界では、それより約300年も前から「火入れ」という低温殺菌が行われてきました。これによって発酵を止め、雑菌を殺し、香味を保つのです。

濾過が終了したお酒には、まだ麹から溶け出した酵素や、若干の微生物が残っています。それらは時間がたつと風味を悪くするため、60度〜65度にお酒を温め、残存酵素を破壊し、微生物を殺菌したうえで、密封貯蔵します。

通常はこうしてタンクに貯蔵したあと、お酒が外気にふれる瓶詰めの際に、もう1回行われます。



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