日本名門酒会

夏の爽やか頒布会2021 酒蔵水紀行


第3回
8月

しなのにしき じゅんまいしゅ

信濃錦 純米酒

[長野県伊那市]


中央アルプスからの湧水と減農薬「美山錦」で醸される純米酒

1800ml 720ml
1.8コース720mlコース

瓶貯蔵酒

  • 【予定値】
  • 原料米/減農薬美山錦(長野県)
  • 精米歩合/掛米81%・麹&酒母米71%
  • 仕込水/中央アルプスの伏流水
  • 酵母/きょうかい1401号
  • アルコール度/15度
  • 日本酒度/±0
  • 酸度/1.9
  • アミノ酸度/1.5
  • 杜氏/宮下拓也(諏訪杜氏)

お酒について伊那地方の酒には、山国・信州の酒らしい濃醇な特長が息づいています。地元・伊那市で契約栽培した減農薬の酒造好適米「美山錦」を使用。酒母米と麹米は精米歩合71%の白米とし、掛米は81%精米の白米で、米の力を引き出した純米酒をお届けします。頒布月の8月の頃に飲み頃を迎えるように10℃程度の冷蔵庫で瓶詰めのまま熟成させます。


「信濃錦」蔵元 明治44年(1911年)創業

蔵元について長野県の南部。諏訪湖を発した天竜川は中央アルプスと南アルプスの間を流れます。その両岸の広大な谷間が伊那谷です。夏は暑く、冬は寒い厳しい気候ですが、豊かな自然に恵まれて、独特の食文化も育まれています。

天竜川の支流・小沢川を少し遡上した川沿いに、『信濃錦』の蔵元があります。昭和42(1967)年、先代の宮島宏一郎氏が日本で初めて防腐剤無添加の酒造りを開発し、昭和47年に特許を取得しました。それ以来《美味と安心》を理念とした酒造りに励んでいます。平成18(2006)年からは全量純米酒とし、近年では全量契約栽培による無農薬米と減農薬米での酒造りを実現しました。

また、全国的に年々、高精白化が進む傾向に反して、低精白米による酒造りで成果を挙げ、昨年、第3回エコプロアワードで、財務大臣賞に輝き、新たな酒蔵の方向性を示し、注目されています。


西駒山荘での宮島社長(左)と宮下杜氏(右)

中央アルプスの伏流水


「信濃錦」水源の井戸

『信濃錦』の仕込水は、蔵元から数百メートル離れた場所に湧く自然水です。創業当時、いい水を求めて周辺を探したところ、天竜川が長い時間をかけて削り取った河岸段丘の斜面から湧く水を見つけ、以来ずっとこの湧水を仕込水として使用しています。

その水は、中央アルプスに降り積もった雪や雨が長い年月をかけて、地中でろ過されながら湧いてくる伏流水です。蔵元では、この水を守るために、上流部の土地を購入して水質の保全に努めています。

醸造元/(資)宮島酒店