日本名門酒会

夏の爽やか頒布会2021 酒蔵水紀行


第1回
6月

くすだま とくべつじゅんまいしゅ

久寿玉 特別純米酒

[岐阜県高山市]


河川の水源がある分水嶺の地・飛騨の、すっきりとした特別純米酒

1800ml 720ml
1.8コース720mlコース

生貯蔵酒

  • 【予定値】
  • 原料米/ひだほまれ(岐阜県産)
  • 精米歩合/60%
  • 仕込水/宮川の伏流水
  • 酵母/きょうかい901号
  • アルコール度/15度
  • 日本酒度/+5.0
  • 酸度/1.8
  • アミノ酸度/1.5

お酒について 海から遠く、雪深い飛騨の食文化のなかで育った『久寿玉』は、ほどよい酸味の濃醇辛口。しかし、蔵元の仕込水は宮川の水源に近いため超軟水です。さらに近年の醸造技術の進歩を反映して、酸味はあっても、透明感のあるすっきりとした味わいのお酒になりました。原料米は飛騨で収穫された酒造好適米「ひだほまれ」を使用しています。味わいにほどよいふくらみをもたせるために、5℃で生酒のまま貯蔵し、出荷時に加熱処理を行ってお届けします。


「久寿玉」蔵元 元和9年(1623年)創業

蔵元について 日本列島のほぼ中央に位置する岐阜県は、南部を美濃地方、北部を飛騨地方といいます。東に乗鞍岳(3026m)を初めとした北アルプス、南に木曽御嶽山(3067m)、西には白山連峰(1700m~2700m)を仰ぐ飛騨地方は、険しい山々に囲まれたゆえに、古い家並みや、伝統的な文化が残り、海外でも人気の観光地です。

そんな飛騨の中心地・高山市の城跡に向かう海老坂のたもとで400年の歴史を刻む老舗が『久寿玉』の蔵元です。

蔵元の標高は581m。年間平均気温は10・6℃と寒冷な気候です。越後杜氏が引退した後、15代目社長を含む全社員で酒造りを行うようになりました。すっきりした味わいのなかに、飛騨の酒らしいしっかりとした骨格の辛口のお酒を醸しています。


平瀬社長

宮川の伏流水


中橋の下を流れる清流・宮川

岐阜県の主要な川は、飛騨地方に水源があります。なかでも高山市は太平洋に注ぐ木曽川水系と、日本海へと流れる神通川水系の水源ある分水嶺の地です。

高山市の街中を流れる神通川上流の宮川の水源は、位山(くらいやま)三山のひとつ川上岳(かおれだけ)です。そして、その麓には飛騨国一宮・水無神社(みなしじんじゃ)があります。この「みなし」とは「水主」が変じたものともいわれます。まさに宮川の守り神を祀った神社といえます。主神はお正月に各家庭がお招きする大歳神。この神様は、酒神・大山祇神の孫神であり、大山咋神の父神でもあり、酒造りとも縁の深い神様です。

醸造元/(有)平瀬酒造店