日本名門酒会

秋の純米酒頒布会 2021『酒蔵夜ばなし』


第4回1月

れいざん とくべつじゅんまいげんしゅ

れいざん 特別純米原酒

[熊本県高森町]


1800ml 720ml
1.8Lコース 720mlコース

R3BY 新酒(生貯蔵)

〜 雄大な阿蘇の恵み 〜


阿蘇・草千里が浜

神住まう霊山・阿蘇山の雄大な自然を映して醸される『れいざん』

九州のど真ん中。世界一の規模のカルデラを持つ活火山・阿蘇山周辺は、変化に富んだ雄大な自然が魅力です。噴煙を上げる中岳を東に仰ぎ、緩やかな起伏を覆うように続く緑の草原・草千里が浜に点在する小さな湖。放牧されている牛や馬が草を食む光景は、ヨーロッパを想わせる牧歌的な風景です。また、至るところで白い湯気を立てる温泉も独特の雰囲気を醸し出しています。

有史以前から噴火を繰り返してきた阿蘇山は、まさに神住まう霊山として古くから信仰されてきました。阿蘇の神・岳磐龍命たけいわいわたつみのみこと(=初代神武天皇の兄の子)を祀る阿蘇神社は、肥後国(現在の熊本県)一ノ宮の格式があり、出雲大社の千家家と同じく、古代からの豪族であり、国造家であった阿蘇氏が現在も宮司を務めています。

東西18km、南北25kmに及ぶ阿蘇カルデラ内の南東部に位置する白川村や、『れいざん』の蔵元がある高森町の周辺は、豊かな水に恵まれています。蔵元の標高は553m。年間平均気温は13℃。12月から2月までの平均気温は5℃に達しません。

蔵元から直線距離で500m強にある高森トンネル湧水公園は、現在の南阿蘇鉄道と、宮崎県のJR高千穂線をつなぐために旧国鉄が計画した工事跡のトンネルを利用した親水公園です。工事は大量の出水によって中止されましたが、全長2kmにおよぶトンネルの奥からは毎分32tもの水が湧き、水神を祀る石碑も立っています。


(写真左)蔵の正面 (写真右)山村唯生社長(13代目)
山村酒造(名) 宝暦12年(1762年)創業

お酒について
熊本県開発《華錦》と熊本酵母使用、フレッシュで力強い特別純米原酒の新酒

阿蘇産の米と豊かな水、九州とは思えない冷涼な気候のなか、杜氏を務めるのは、蔵元社長のご長男・山村純平氏です。『れいざん』は、まさに阿蘇の人と大自然が育んだお酒です。『れいざん』の特長は、どちらかといえば甘やかな旨口が多い九州の日本酒には珍しく、骨太のすっきりとした辛口です。これも、海から遠く、冬場の寒冷な気候による食文化の影響が感じられます。

今回の頒布酒は、熊本県が14年かけて開発した酒造好適米《華錦》を使用し、精米歩合65%で醸した特別純米原酒です。酵母も熊本県酒造研究所が「きょうかい9号酵母」の原株を元に改良した「KA4-01」を使用します。この酵母は、リンゴ様の香りが主体で、酸味もやや多めでしっかりとした味わいに幅を感じる点が特長。この生まれたての新酒を、1回だけ加熱殺菌する生貯蔵タイプでお届けします。ほどよい香りで、雄大な阿蘇の自然を思わせる、フレッシュで力強い味わいをお楽しみください。

  • 【予定値】
  • [原料米]華錦(熊本県産)
  • [精米歩合]掛米65%・麹米65%
  • [酒母]中温速醸酛
  • [酵母]熊本酵母(KA4-01)
  • [アルコール度]17度
  • [日本酒度]-2.0
  • [酸度]非公開
  • [アミノ酸度]非公開
  • [杜氏]山村 純平(蔵元杜氏)

醸造元/山村酒造(名)