第2回
7月
おおやま じゅんまいぎんじょう
[山形県鶴岡市]
720ml 瓶貯蔵
秋田県に続いて長野県が香り高い酵母開発で話題になりましたが、吟醸づくりの技術は酵母開発だけでなく、つくり手の育成へと移行しました。そこで頭角を現したのが山形県でした。昭和61年の全国新酒鑑評会では金賞受賞蔵がなかった山形県では、県をあげてのプロジェクトが立ち上がり、山形県工業技術センターで洋ナシやバナナ様の香りで上品な味わいの「山形KA酵母」を開発し、同時に若いつくり手たちの育成も開始。その成果はたちまち現れ、全国新酒鑑評会で平成3年に16蔵が、平成16年には24蔵が金賞を受賞し日本一に。平成20年には完熟リンゴ様の香りをつくり「山形酵母」も誕生しました。
「山形KA酵母」を改良した穏やかな洋ナシ様の香りの「山形NF-KA酵母」と、華やかな完熟リンゴ様の香りの「山形酵母」を組み合わせて醸した純米吟醸酒。ほどよい香りと甘やかさ、香味のバランスがよく、ほろ苦さが後味を引き締める、山形流の吟醸酒の魅力をお楽しみいただけます。少し冷やすか、そのまま常温がおすすめです。
蔵元について 創業/明治5年(1872年)
出羽三山をのぞみ、実り豊かな穀倉地帯・庄内平野の西潟に位置する鶴岡市大山地区は、かつて「東の灘」と称された酒どころです。江戸時代初期から銘酒の山地となり、北前船の繁栄とともに「大山酒」の名は、遠く山陰や北海道にまで轟いていました。『大山』は名の通り、この大山酒を代表するお酒です。