ここがすごい!
◆ じっくり熟成して旨味を引き出した、減塩酒盗
鰹漁の本場で育まれた珍味・酒盗
鰹の一本釣りといえば土佐。土佐沖で獲れる鰹は脂のノリが良く、江戸時代にも評価が高かったといいます。鰹漁の盛んな土佐で、副産物として出る新鮮な鰹の内臓を塩辛にしたものが「酒盗(しゅとう)」です。一説によると、第12代土佐藩主・山内豊資(とよすけ)公が「酒盗」の名付け親とも言われ、江戸時代から土佐に伝わる酒肴の傑作です。
塩分は昔ながらの酒盗の約半分、減塩酒盗を開発
土佐では酒盗を夏場の塩分補給としても食べてきたといいます。そのくらい酒盗は塩辛く、酒の肴としてはいいものの、さすがに減塩が行き渡り塩分に気を遣う現代人や子供には辛すぎました。そこで老若男女が食べられる酒盗を作ろうと開発されたのが、減塩された甘口酒盗です。昔の酒盗は塩分が20%ほどありましたが、福辰の甘口酒盗は10%ほどになっています。
熟成期間は十月十日
ふつうの酒盗の熟成期間は8ヵ月ほどですが、福辰の酒盗は産み月のように十月十日熟成させます。このくらいの期間が発酵もちょうどよく進み、旨味が出てくるのだとか。熟成する間に、幽門垂という内臓の一部が溶けて、旨味に変わります。
◆ 土佐の特産品へのこだわり
実生の柚子
冬期限定の「極上鰹之塩辛」には、高知県安芸市畑山で栽培された無農薬の実生(みしょう)の柚子が使用されています。実生の柚子とは、種から育てた柚子のこと。一般的な柚子は接ぎ木で育てますが、実生の柚子は種子から育てるため「桃栗三年、柿八年、柚子の大馬鹿十八年」の諺通り、実がなるのに何年もかかります。接ぎ木モノと比べて、柚子本来の香りや独特の酸味や苦味を楽しめる、格段に美味しい柚子として知られています。樹齢を重ねた実生の柚子は希少な存在となっています。
making1:鰹の解体

新鮮な鰹を厳選し、一尾(約2kg)から30g程度しかとれない貴重な内臓を、丁寧に取り出し、洗って水切りします。
making2:熟成

取り出した鰹のワタを塩と一緒に10ヵ月あまり、タンクで熟成します。写真は発行中の酒盗。写真左が甘口酒盗、右が極上鰹之塩辛。熟成が終わったら、独自のタレで調味して完成させます。
バックグラウンド
◆ 本場土佐高知の山海の恵みを製造販売
「高知市の台所」と呼ばれる大橋通り商店街の玄関口に本店を構える福辰は、鰹を知り尽くした伝統の技と知恵で鰹を中心としたさまざまな加工品を製造・販売しています。1964年に先代が高知市内の鰹節会社から独立して鰹節の製造販売を始めたのが始まり。その鰹節の製造過程で出る副産物・鰹の内蔵を使った塩辛・酒盗を、老若男女、誰もが食べやすい減塩のものに、と研究を重ねて開発したものが人気に。現在では鰹製品だけではなく、柚子など土佐・高知ならではの山海の恵みを使った特産物を製造販売しています。

▲眞鍋豊志専務
商品ラインナップ
酒盗(甘口) なめびん
(しゅとう あまくち なめびん)
新鮮な鰹のワタ(内臓)を使用し、塩分を約10%に抑え熟成させた、まろやか定番酒盗。
極上鰹之塩辛 酒盗
(ごくじょうかつおのしおから しゅとう)
冬期限定! 柚子の香香る鰹のジキ(胃袋)だけを使った上品な酒盗
酒盗の楽しみ方
そのままお酒やご飯と一緒に食べる以外にも、楽しみ方はいろいろあります
- ・大根おろしと一緒にレモン汁を数滴かけて
- ・冷や奴や湯豆腐にのせて
- ・ふかしたジャガイモにのせて
- ・炒飯や炒め物の隠し味や、アンチョビ代わりの調味料としても