[酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)]
清酒はお米から造られますが、いろんな種類のお米がある中で、酒造りに適した米があります。酒造りにとって良い米とは、タンパク質が少なく、精米中にくだけにくいお米。タンパク質は麹の酵素で分解されてアミノ酸になり、お酒の雑味のモトになってしまうからです。

この条件を満たす特別な米が「酒造好適米」。農水省が認定した清酒造り専用の品種です。

ふつうの飯米に比べて粒が大きく、中心に「心白(しんぱく)」という白く濁ったデンプンの塊があるのが特徴です。心白はデンプン質が粗くやわらかいため白く見え、タンパク質も少ない部分です。

現在、酒造好適米の品種は、全国に約50数種を数えます。「山田錦」「五百万石」「美山錦」などがその代表格。こうした酒造好適米は栽培が難しいため値段も高く、一般的には吟醸酒などの高級酒に主に使われています。

こうした酒造好適米が持つ優れた品種特性は、高度な栽培技術があって初めて発揮されます。


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