伝統的な「槽」や「袋取り」の手法で搾るとき、搾られ出てくるお酒の状態には順序と特徴があり、それぞれ名前がつけられています。
・あらばしり
最初に出てくるお酒は薄く濁っていて、これを「あらばしり」といいます。「あらばしり」はワイルドな味ですが、そのぶん、香り華やかでフレッシュ感のある味わいを楽しめます。
・中取り/中汲み
「あらばしり」が出おわると、透明なお酒が出始めます。この透明な部分を「中取り」といい、香味のバランスにすぐれています。鑑評会出品酒は、この部分だけを取り出し、出品されます。
・責め
「中取り」が出おわると、今度は圧力をかけてお酒を絞り出します。この圧力をかけて搾ることを「責め」といい、そうして出てくるお酒も「責め」と呼ばれます。雑味の多い部分です。
ふつうのお酒は、これら「あらばしり」「中取り」「責め」が混ざりあっています。
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