日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

蔵の周りに広がる自社田

北に1,000m超級の山々を従える関東平野北端に位置する栃木県佐野市。古くは「佐野庄」と呼ばれ、万葉集にも詠まれた三毳山や、むかで退治伝説で有名な俵藤太こと藤原秀郷が城を築いた唐沢山など、歴史ロマンも香る土地柄です。江戸時代は日光東照宮への勅使が通った日光例幣使街道の宿場町であり、また、渡瀬川の水運を利用した河川交通が盛んで、江戸と北関東を結び人や物資が行きかう交通の要衝として栄えました。「開華」の蔵は渡良瀬川を西に見る佐野の穀倉地帯にあります。近くには日本名水百撰に選ばれた「出流原弁天池湧水」があり、昔は至るところに名水が湧き出していました。この名水が、佐野の米や酒を育み、現在では佐野ラーメンを生んでいます。


歴史

歴史

蔵を改装した酒のギャラリー・ホール「酒蔵楽」

佐野地方は戦国時代も外から攻められることがなく、食糧も十分自給自足できた恵まれた地です。佐野氏の支配が500年続いた後、江戸時代に入ってからは場所により堀田家、井伊家の領地になりました。蔵元はもともと堀田家の御用商人で、農業をしながら酒造りを始めたのが延宝元年(1673年)。栃木最古の歴史を誇る蔵で、現在も自社田で採れた米を酒造りに使用しています。平成10年にはすべての酒を特定名称酒とするなど酒質の向上に努め、独自の優れた技術や製品を有すると栃木県が認証する「栃木県フロンティア企業」に酒類業界では始めて選ばれ、力石武司杜氏は技能者に与えられる「とちぎマイスター」に認定されました。


造り

造り

麹づくり

「日本名水百選」にも選ばれた佐野市の良質な水と、自社水田で蔵人が栽培する酒造好適米等を原料に、全量自家精米。機械に頼らず昔ながらの小仕込みにより、米・水・造りのすべてにこだわりを持って手造りしています。平成10年からは全商品が特定名称酒になっており、平均精米歩合57%で醸されるお酒の約6割は純米酒。生酒、生詰めを除く純米酒以上の商品はすべて「びん燗急冷方式」による火入れ方式を取り入れ、出荷時の商品管理にも万全を尽くしています。やわらかな旨味とふくよかで洗練された華やかな香りのお酒は、国内外にファンを広げながら、その8割が栃木県内で消費されるなど、地元に愛される酒であり続けています。


味わい&合う料理

食

「佐野名水豆腐」
名水が豊かに湧く佐野ならではの豆腐。佐野ラーメン、日光湯葉ほか、名水を活かした美食が人気。

やわらかな旨味とふくよかで洗練された口当たり、上品で華やかな香りが持ち味です。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

「出来ないものは無い」と言われるほど、栃木県は「食材の宝庫」です。佐野名水豆腐は栃木県産大豆を100%使用し天然のにがりで作ったコクのある逸品です。日光湯波(京都は湯葉)は同様に県産大豆を使用し好評を得ています。水のきれいなところには酒と麺の文化が栄えますが、青竹で打ったコシのある佐野ラーメンはあっさり味でお酒の後にもお薦めです。